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総合診療かかりつけ医が全国に拡がれば、
地域医療は守られる

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東京都医師会長 尾崎治夫会長

以下 WEBニュースからの抜粋です。

団塊の世代(1947~1949年生まれ)が75歳以上の後期高齢者となり、日本が超高齢化社会を迎える「2025年問題」。東京都医師会は10月8日、都内で定例記者会見を行い「2025年問題」に警鐘を鳴らした。   尾﨑治夫会長は冒頭で「来年2025年は、約810万人と言われる団塊の世代の当時に生まれたすべての方々が、75歳以上の後期高齢者になる年。超高齢化社会の入り口に立つわけだが、それに向けて地域包括ケアシステムを作っていこうという話がずっとあった」と切り出した。  東京都の医療・介護の提供体制に「東京都の病院は(令和4年で)629施設あり、9割は民間病院だと言われているが、昨年のデータでもその半分以上が赤字。今年は場合によって8割くらいが赤字になるかもしれないというデータが出そうだ。では介護はどうなのかというと、老健(介護老人保健施設)ひとつを取っても大変厳しい状態。今後の地域包括ケアを含め、どうなっていくのか非常に危惧しているところだ」と語り、  医師の偏在についても「東京は医師がたくさんいていいねと言われるが、もちろん絶対数は多いが人口あたりはどうなのか。東京都の人口は1400万人以上いるわけだが、例えば2位の神奈川県は約923万人。そう考えると、東京で本当に地域医療に必要な医師数は、相当数いなければいけないと思っている。そういう中で、登録された医師数が何人というような計算から、いろんなものを単純に論じるわけにはいかないだろう」と言及。 「記者の皆さんも自分たちの問題として捉えていただければ幸いだと思うし、これから人口が減らずに増えていく東京において、本当に地域医療を担えるような医師や看護スタッフは足りているのかをお考えいただければ」と呼びかけた。  後半の質疑応答では、皆保険制度について「日本の医療制度は優れているので、今までようにいつでもどこでも誰でもかかっていいんですよというのを、そのままにしておいてもいいと私は思わない。初診は普段お付き合いのある医師に相談し、然るべきところを紹介してもらって受診するなど、ある程度フリーアクセスを制限するような流れは必要だと思う」としたうえで 「日本は国民負担率が伸びないままに社会保障費が増え、その分国債などに頼っていて巨大な借金が残っている状態。このいびつな財政の中で、日本の皆保険制度をこのまま守っていくのは、相当厳しいのではないかと私は思っている。それはおそらく政治家も経済学者も財務省の方も分かっていると思うんですけど、なかなか言い出せない」と尾﨑会長。  さらに「高齢化あるいは、医療費や薬剤の進歩で上がっていく分の自然増は認めてもらいながら、一定の枠で使い方は我々に委ねていただいて “ここは保険でやらなくてもいい” など自分たちなりに、あるいは国民の方と相談しながら調整して医療費の伸びを抑えながら、なおかつ必要な医療は受けられる仕組みを作ることもひとつの方向性としてはあると思う。  今のままの医療をやりながら財源はなく、高齢化が進んでいって何もしなければ、医療・介護を受けたい人が十分受けられないという事態が5~10年先に必ずくる。それで一番不幸せになってしまうのは都民や国民の方。そろそろ医療界や国、都に任せておけばすべてうまくいくはずだというのは考え直し、自分たちもこれからの医療・介護においてこういうものを受けたい、そのためにはこういうふうにしていかなきゃいけないということを考えていただきたい」と提言した。

 

尾崎会長の意見に同感です。

東京は大都市だからといって、医師数が多いからといって

高齢者が安心してくらせるわけではありません。

体力のない高齢者が増えていく一方、専門の開業医ばかりが増え、美容医療などの自費診療が増えています。

高齢者を守るのは、身近なかかりつけ医になります。

これからは医師の数より質が問題になります。

保険診療制度に従って、高齢者を責任もって診療にあたる医師が必要です。

本当にこのままの医学教育でいくと、責任ある開業医がいなくなります。

開業も簡単ではありません。

公的、国のサポートが必要になります。

いつでも、なんでも、だれでもまず診る という責任持った開業医を増やさないといけません。

時代とともに価値観や働き方、考え方も多様化しています。

国が先陣切って、国立総合診療クリニックを全国につくって

残業減らして、女性医師も働きやすい体制も必要かと思います。

最後に、国民ももっと自分たちの将来のことを心配し、

勉強することが必要です。それを訴えないといけません。

その力が、医学教育や国を動かす力になります。