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片頭痛でお困りの方へ

片頭痛でお困りの方へ

頭痛は3大神経症状(めまい、しびれ、頭痛)のひとつです。頭部外傷や脳出血、脳腫瘍などの器質的疾患の一症状であることもありますが、頭痛それ自体が疾患という事もあります。

繰り返す頭痛に悩んでいる方、いわゆる「頭痛持ち」の方は、日本でおおよそ3000万人存在するといわれます。

その多くの方が頭痛に悩みながら「頭痛持ち」だからしかたがないとあきらめ、病院にいくほどでもないと自己判断して

悩みを我慢されてないでしょうか。

約7割の方は病院受診の経験がないというのが現状です。また、最近では子供の頭痛も増えてきてます。

寝込むほど生活に支障があったとしても病気であるという認識がないことや、どこに行って受診すればよいのか

わからないといったことが、受診率の低い理由となっています。

 

頭痛の種類

 

  • 「慢性頭痛」

・原因となる特定の病気はないが繰り返し起こる頭痛

・頭痛全体がこのタイプで、

「片頭痛」「緊張型頭痛」「群発頭痛」に分けられる

  • 「脳の病気に伴う頭痛(危険な頭痛)」

・くも膜下出血、脳出血などの病気が原因で起こる頭痛

・急激に激しい痛みが現れることが多く、生命にかかわることがある為。注意が必要

 

片頭痛

片頭痛とは、吐き気や嘔吐、光や音に対して敏感になる症状を伴って、ズキンズキンと拍動するような強い痛みが頭の片側や両側に生じ、生活に支障をきたす事がある頭痛です。

日本では1年間に約840万人が片頭痛に悩まされているというデータがあり、片頭痛に苦しむ患者さんは

決して少なくありませんし、その74%が生活に支障を感じてます。

女性は男性の約4倍と多く20歳代から40歳代の働き盛りに多く見られます。

しかし、このような「片頭痛ストレス」を抱えながらも、定期的に医療機関を受診している方は、

全体のわずか2.7%にとどまっているのが現状です。

 

原因

片頭痛の病態は必ずしもすべたが明らかになっていませんが、何らかのきっかけで、脳の血管が急激に拡張することで

引き起こされると考えられてます。

例えば、ストレスなどにより三叉神経が刺激され、神経末端により炎症物質を放出し、その血管を拡張し、

ズキン、ズキンと拍動する痛みをもたらす片頭痛を発症するといわれてます。

また、気候や気圧の変化、人混みなどの環境の変化、寝すぎや寝不足といった生活リズムの変化や、飲酒、女性の場合は

月経などの女性ホルモンの関与も推定されています。

片頭痛は、脈に合わせて“ズキン、ズキン”と拍動するように痛むのが特徴的です。また、頭痛とともに吐き気をきたし、ひどいと嘔吐してしまうこともあります。痛みは4~72時間ほど持続し、片側が痛むことが多いようですが、両側が痛むこともあります。

また、片頭痛がおこっている時は音や光に敏感になり、暗い静かなところでじっとしているほうが楽に感じます。

普段は気にならない程度のにおいや香りにも敏感になって、わずらわしく感じたりします。

頭痛の最中は、階段の上がり下がりや歩行などといった日常生活の動作で頭痛が悪化するため、寝込んで動けなくなることもあります。

片頭痛持ちの約2割の人には、「前兆」という症状が見られます。頭痛が始まる直前にキラキラ・ギザギザした光が目の前に小さく出現し、徐々に拡大して視野が広がり、その先が見えにくくなります。

これが約20~30分持続して、前兆が消えると頭痛が始まります。長くても60分を超えて前兆が続くことがありません。キラキラとした光が見えるなどの視覚的な症状が多いですが、まれに片側の手足の脱力やしびれ、言語障害が見られることもあります。

検査

まずは、脳や体の異常に伴って起きている頭痛ではないかを見極めたのち、片頭痛の鑑別診断を行います。体温や血圧などのバイタル徴候の診察を行い、必要に応じて画像検査(MRI)を行うこともあります。

診断

頭痛の痛み方、持続時間、吐き気や嘔吐があるが、光や音への敏感さがあるかなど確認します。

また、一番初めに頭痛がおこったのがいつかを、月に何回くらい頭痛が起きるかなども診断に必要な情報です。頭痛は過ぎると忘れてしまいます。頭痛や内服の頻度が多いかもしれないと思ったら、まずは簡単に手帳やカレンダーに頭痛と薬を記録してみましょう。自分の頭痛を“見えるか”することは、診断の第一歩になります。

片頭痛に悩む方には、痛みが出たときに痛み止めのお薬を服用して、その場をしのいでいる方も多いでしょう。しかし、それだけでは片頭痛ストレスの根本的な解決になるとはいえません。

また、市販薬の鎮痛薬を服用しても一向に改善しない、あるいは鎮痛薬を飲む回数や量が増えてきた場合には、薬剤の使用過多による薬物乱用頭痛という可能性もあります。

片頭痛の発作が月に2回以上、あるいは生活に支障をきたす頭痛が月に3回以上ある患者さんでは、予防医療の検討が勧められていますので、

一度、この機会に頭痛の軽減によるQOL(生活の質)の向上を目指して、当院受診を検討してみてはいかかでしょうか。