総合診療かかりつけ医が全国に拡がれば、地域医療は守られる
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両脚がむくむときに考える病気
心不全夕方に両脚がむくむ、体重が急に増える、階段で息切れする、横になると苦しい、夜中に息苦しくなる場合に疑います。心臓から戻る血液が滞り、脚や肺に水分がたまります。
腎臓病・ネフローゼ症候群腎臓から水分や塩分を十分に排出できない、あるいは尿にタンパクが漏れることでむくみます。脚だけでなく、朝にまぶたや顔がむくむ、尿が少ない、泡立つ尿が続くことがあります。
肝硬変・重い肝臓病血中タンパクの低下や門脈圧の上昇により、両脚のむくみや腹水が起こります。お腹が張る、黄疸、食欲低下を伴うことがあります。
慢性静脈不全・下肢静脈瘤脚の静脈の弁が弱り、血液が下にたまる病気です。夕方に悪化し、脚のだるさ、血管の盛り上がり、皮膚の茶色い変色などを伴うことがあります。
低栄養・低アルブミン血症食事が十分に取れない、消化吸収障害、重い慢性疾患などで血中タンパクが低下すると、全身や両脚がむくみます。
薬の副作用一部の降圧薬、痛み止め、ステロイド、女性ホルモン、糖尿病薬、神経痛の薬などで脚がむくむことがあります。自己判断で中止せず、処方医に相談します。
特に急に発症した片脚のむくみは、まず血栓を除外する必要があります。
がんでは、次の仕組みで脚がむくむことがあります。
がんやリンパ節転移がリンパ管を圧迫するがんが進行してリンパ管に広がる、または大きくなったリンパ節がリンパ管を押すと、リンパ液が流れなくなり、片脚または両脚がむくみます。
骨盤や腹部のがん脚のむくみに関係しやすいものとして、子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がん、外陰がん、腟がん、前立腺がん、大腸・直腸がん、リンパ腫などがあります。骨盤内の静脈やリンパ管が圧迫されることで、脚・陰部・下腹部がむくむことがあります。
がん治療後のリンパ浮腫子宮・卵巣・前立腺などの手術で骨盤内リンパ節を切除した場合や、放射線治療を受けた場合、治療直後だけでなく数年後にむくみが現れることもあります。一部の抗がん薬でもむくみが起こります。
がんに伴う血栓症がんがある人は深部静脈血栓症のリスクが高くなります。がん患者さんの突然の片脚のむくみは、リンパ浮腫だけでなく血栓も考える必要があります。
むくみが徐々に悪化する、片脚だけが太くなる、鼠径部やお腹にしこりがある、体重減少・食欲低下・腹部膨満・血尿・不正出血・血便などを伴う場合は、早めに受診してください。診察に加えて、血液・尿検査、下肢静脈エコー、必要に応じて腹部・骨盤のCTなどで原因を調べます。リンパ浮腫ではCTやMRIなどで流れを妨げる原因を確認することがあります。
**原因が分からない片脚のむくみを、強く揉んだりマッサージしたりするのは避けてください。**まず血栓や感染症、リンパ浮腫の確認が必要です。
まとめると
むくみは、単なる立ち疲れのこともあれば、
など、原因が全身にまたがります。
患者さん自身が「心臓だから循環器」「血管だから血管外科」「がんかもしれないから腫瘍内科」と判断するのは難しい。**総合診療かかりつけ医が、片脚か両脚か、急性か慢性か、薬や持病、体重変化、息切れ、食欲低下までまとめて確認する。**そして血液・尿検査、心電図、超音波、CTなどを組み合わせ、必要な専門医へつなぐ。
まさに、足のむくみは、足だけを診ても原因は分かりません。
心臓、腎臓、血管、薬、そしてがんまで、全身を診る必要があります。だから、最初に相談するのは総合診療かかりつけ医なのです。