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認知症の予防について
「認知症予防のために、運動しましょう」
「元気なうちから、ジムに通いましょう」
とお伝えしたいと思います。
認知症というと、多くの方は「脳の病気だから、頭を使えばいい」と考えます。
もちろん、読書をする、人と話す、新しいことを覚える。こうしたことも大切です。
しかし、脳だけを一生懸命使っていればいいわけではありません。
私はむしろ、
「脚は第二の脳である」
くらいに考えてほしいと思っています。
歩く。立ち上がる。筋肉を動かす。
こうした運動によって全身の血流が良くなり、脳にも血液が送られます。そして運動習慣を持つことは、認知機能の低下を防ぐためにも重要だと考えられています。
特に大切なのが、下半身の筋肉です。
太もも、お尻、そしてふくらはぎ。
ふくらはぎには「ヒラメ筋」という大きな筋肉があります。
歩くたびにこの筋肉が動いて、下半身にたまった血液を心臓へ戻す働きを助けます。そのため、ふくらはぎは昔から「第二の心臓」と呼ばれることもあります。
ところが、年齢を重ねると何が起こるでしょうか。
「最近あまり外に出なくなった」
「階段を使わなくなった」
「歩くのが面倒になった」
そうすると脚の筋肉が落ちてきます。
筋肉が落ちると、さらに歩かなくなる。
歩かなくなると体力が落ちる。
外出しなくなる。
人と会わなくなる。
刺激が減っていく。
こうして、身体の衰えと認知機能の衰えが一緒に進んでしまうことがあります。
ですから私は、高齢になってから突然運動を始めるのではなく、
50代、60代、できればもっと若いうちから運動を習慣にしてほしい。
そのために非常に良い場所が、スポーツジムです。
「先生、70歳になってからジムなんて遅いでしょう?」
そんなことはありません。
70歳でも80歳でも、状態に合わせて体を動かす意味はあります。
大切なのは、重いバーベルを持ち上げることではありません。
例えば、
ウォーキングマシンで20〜30分歩く。
自転車をこぐ。
椅子から立ち上がるような運動をする。
軽い負荷で脚を伸ばす。
かかとを上げて、ふくらはぎを鍛える。
これだけでもいいのです。
そしてジムには、もう一つ大きなメリットがあります。
「人と会う」ことです。
家に一人でいるのではなく、
ジムに行く。
挨拶をする。
スタッフと話す。
仲間と話す。
毎週決まった時間に外へ出る。
運動だけではありません。
運動+外出+人との交流+生活リズム。
これらを一度に作れるのがジムなのです。
私は、これからの高齢社会では、
「病気になったら病院へ行く」だけではなく、
「病気にならないためにジムへ行く」
という考え方がもっと広がってほしいと思っています。
薬だけで健康を守る時代ではありません。
自分の脚で歩く。
筋肉を守る。
人と会う。
しっかり食べる。
そして社会とのつながりを持ち続ける。
これが非常に大切です。
認知症は、絶対に防げる病気ではありません。
しかし、だからといって何もしなくていいわけではありません。
高血圧、糖尿病、肥満、運動不足、社会的孤立など、私たちが日頃から改善できる要素もあります。
だから今日、皆さんにお願いがあります。
「まだ大丈夫だから運動しない」ではなく、
「まだ元気だからこそ運動する」。
ぜひ明日から歩いてください。
そして可能であれば、週に何回かジムに通ってください。
高齢になっても自分の脚で歩き、自分で買い物へ行き、自分の好きな場所へ出かける。
そのために必要なのは、将来になって突然運動することではありません。
今日から筋肉を貯金することです。
お金の貯金も大切です。
でも、老後にはもう一つ大切な貯金があります。
それが、
「筋肉の貯金」です。
認知症予防の第一歩として、
歩きましょう。
脚を鍛えましょう。
そして、ジムに通いましょう。
病院に通う高齢者が増える社会だけではなく、
元気にジムへ通う高齢者が増える社会を