救急診療・総合診療・小児診療・CT/MRI
きくち総合診療クリニック

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総合診療かかりつけ医が全国に拡がれば、
地域医療は守られる

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ふるさと映画祭「おばあちゃんのかかりつけ医」この映画で伝えたいこと

ふるさと映画祭2025、開催おめでとうございます。

そして日向端ひなさん、初主演映画おめでとうございます。

 

今年の3月に、かかりつけ医の映画をつくって

本当のかかりつけ医の大切さを国民の方に伝えたいと思いました。

それは、本当のかかりつけ医がいないと

手遅れになる高齢者であふれかえる日本になるかもしれないと

不安に思っているからです。

大橋監督に連絡させて頂き、つくっていただきました。

主演の日向端ひなさん、医師役の鈴木拓さん

認知症のおばあちゃん役の湊藤子さん をはじめ

素晴らしい俳優さんたち、クリニックのスタッフたち、

患者さん役をしていただいた本当の患者さんたち

その他、関係者の皆様

のおかげで、素敵な心温まる映画になっており

大変うれしく思います。

ここに感謝申し上げます。

 

今日本の開業医の先生方に、

「あなたは自信もってかかりつけ医と言えますか?」と質問したら

どうでしょう。

自信もって手をあげる先生は、ほとんどいないように思えます。

それは、日本の開業医は、自分の得意分野しか診療しないからです。

高血圧のくすりを出す先生は、頭痛やけがは診療しないでしょう。

これでは、かかりつけ医と言えないからです。

 

おそらく、ほとんどの国民の方が

かかりつけ医

という言葉をきいたことがあると思いますが

深く考えたことがないかもしれません。

かかりつけ医は、いつものくすりを出してくれる先生ではありません。

いつものくすりを出す先生は、くすりを出す以上のことはしてくれないかもしれません。

本当のかかりつけ医は

いつものくすりはもちろんのこと

自分の体のどんな不調なことでも、気軽に受診して、

診てもらえる開業医の先生を指します。

自分の命を預けられる、信頼できる唯一無二の存在といっても

過言ではありません。

 

2040年には全人口の1/3が65歳以上になり、

65歳以上の1/5が認知症になる計算です。そして

独居や老々介護が増えていきます

そこで安心してくらせるために必要なのは、なんでも診てくれる

本当のかかりつけ医、つまり総合診療かかりつけ医です。

頭痛い、眠れない 腰がいたい 包丁できった はちにさされた ころんだ

急に、いろんなことがあるのが高齢者の特徴です

足腰が痛い高齢者や認知症の方が、

自分の症状にあわせて病院をさがすことができると思いますか?

高齢者が自分で病院を探す大変さ、病気を見逃してしまう怖さがありませんか?

一方、病院や診療所はこの先減っていきます。

医師も専門ばかりにすすみ、なんでも診てくれる身近なかかりつけ医が育っていません

 

国、政治家の方にお願いしたいのは

もっと総合診療かかりつけ医の大切さを発信していただきたいのです

そうすれば、医学生の考えも変わるでしょうし、医学教育もかわると思います

総合診療かかりつけ医が、これからの日本に必要だということを

強く発信していただきたいです。

この映画を通じて

国民の方にも、もっとかかりつけ医とはどういう存在なのか、考えていただくきっかけに

なれば幸いです。

 

きくち総合診療クリニックは

開業して9年目です。

綾瀬市82000人のうち、半分が受診しています。

市内半分の方が通院しているクリニックは

日本にないと思います。

なんでも診るかかりつけ医が、地域に必要であると、

日々の診療で実感しています

このようなクリニックが、全国に拡がれば

日本は安心して暮らせるようになるでしょう

今からでも遅くありません

10年後、20年後の日本を守るために

総合診療かかりつけ医を増やしていきたいです

総合診療かかりつけ医が、これからの日本の医療に必要だと

私は考えます。

総合診療かかりつけ医があたりまえになる

日本にしたいです。

 

最後に

鈴木拓さん、医師役、最高によかったです!